見返り美人にならない
先日、いつものように、朝、出かけるために靴を履いたときでした。
何か違う。
もう一度靴を見てみると、(もともとが汚すぎて)著しくきれいになっていました。
お母さんやな。
それまでLINEの会話は、何時に帰るとか、迎えに来てほしいとか、業務連絡だけだったけれども、その日は思わず
「靴洗ってくれてありがとう(にっこりマーク」」+(ウサギが飛んでる)スタンプ
を送りました。
母は、それに対して謎のキャラクターのスタンプを返しただけでしたが。
大学生にもなって、親に靴を洗ってもらうとは思っていませんでしたが、その日一日とてもいい気分でした。
きれいな靴で過ごせたということもあるのですが、何も言わず私のためにきれいにしてくれたということが嬉しかったです。
私の靴がみるにも耐えないほど汚かったからかもしれないですが、そっと洗っておいてくれたことが、わが親ながら“かっこいいな”と思いました。
誰かのために何かをするとき、たいていは「見返り」を求めてしまいます。
目に見えるものでも、目に見えないものでも。
それでもやっぱり、
注目を浴びるような花形の仕事をやって、きれいな顔して周りの人から認められるよりも、
汗にまみれながらも、しあわせを感じてる人をそっと見つめてあげられる人ってかっこいいな。
そんな人になれるかな。
なれたらな。
鶴谷