「昔の残業」

東京大学准教授の中原淳先生のブログはいつも面白い。

先日、ブログでこんなことが書かれていた。

中原淳研究室 「昔の残業」とは「みんなでワイワイと生活すること」だったのではないか?

これは20年以上前のバブル期ぐらいまでは、残業は単にひたすら仕事をしまくっていたという時間ではなく、仕事もしながらみんなでわいわいガヤガヤと生活する時間だったのではないかという主張。

私は1998年に社会人になったので、時代は少しずれているが、筆者のいいたいことはよく分かる。

私が銀行で働いていたころも、上司や先輩は土曜日の午前中にも仕事があったころ(つまり半ドン)を振り返って、あの頃は楽しかったと言っていた。
午前中に仕事が終わると、ビールを飲みながら昼飯を食って、麻雀をしていたとか、そんな話をしていた。

昔は遊びと仕事、生活と仕事がそれほどきれいに分離されていなかったのだ。

BHでも学生たちと過ごす時間は、かつては仕事とも、遊びとも、生活とも言えない、それらがミックスした時間だったように思う。
それが職員も増え、土日はしっかりと休めということになり、事務所には泊まるなと言われ、学生との時間も仕事としてとらえられるようになった。

それが世の中の流れなのだろうが、昔を知る一人としては、寂しく思うこともある。

深夜まで学生と一緒に仕事しながら、遅くまで空いている銭湯に行き、帰りにラーメンを食べ、また事務所に戻り仕事をする。
確かにいまから思えば「ブラック」そのものなのかもしれないが、別に苦痛ではなかったし、むしろ幸せな時間だったように思う。

ただ時代はもう変わってきた。
コンプライアンスの重要性も叫ばれ、ワークライフバランスとかいう言葉も聞かれたりする。

もう昔には戻れないのだろうな。(のじま)