人間の幸福について

最近、人間の幸福について関心を持っています。
内閣府では次のような質問を使って、国民の幸福度調査を行っています。

「現在、あなたはどの程度幸せですか。「とても幸せ」を10点、「とても不幸」を0点とすると、何点くらいになると思いますか」

ちなみにあなたは何点を付けますか。

2012年に内閣府が実施した調査では、8が最も多く、次いで5の順になっているそうです。また、平均値は、6.6、中央値は7ということなので、大体、7から8くらいと回答する人が多いようです。

この幸福度調査をさらに深めていくと非常に面白い論点も見えてきます。

「あなたは幸せですか」と聞かれたときに、過去の自分を振り返って幸せだと答える人と、今の自分を幸せだと答える人と、将来を展望して幸せだと答える3つのタイプがあるということです。

ちなみに5年後に幸福度が上がると感じさせる要因は「主観的健康観」「世帯収入」「こどもの数」だそうです。子どもがたくさんいるということは、将来への幸福を予感させるんですね。(のじま)

松島みどり、立福家徳、伊角 彩、山内直人
「現在の幸福度と将来への希望 〜幸福度指標の政策的活用〜」
内閣府経済社会総合研究所
http://www.esri.go.jp/jp/archive/new_wp/new_wp030/new_wp027.pdf

実証分析の結果、現在の幸福度には、主観的健康感、世帯収入、婚姻状態、就業状態が影響していることが明らかとなった。また、5年後の将来の幸福度が現在より低下すると感じさせている要因は「加齢」、「最終学歴高卒」、「学生」であり、向上すると感じさせている要因は「主観的健康感」、「世帯収入」、「子どもの数」であった。この結果から、人々の現在の幸福度の向上、希望を持って生活できる社会の構築のためには、特に健康状態の向上のための政策、就労機会の増加、老後の社会的支援、子育て支援の 4 点への政策的配慮の必要性が示唆された。