僕は今NPOで働いています。
高校生と話していた時NPOについてこんな質問がでた。
「NPOの職員が高額な給与をもらうくらいならそのお金を困っている子に分ければいい。NPOで働くならそれくらいの志が欲しい。」
その子は純粋にそう思ったのだろう。おそらくそれが世間のイメージだ。
たしかに会社は利益の追及が一番に優先され、NPO法人は「社会的使命」の実現が優先される。
でも「志」では衣食住は満たされず、「成果に対する正当な報酬」がないと優秀な人材は集まらない。
もし、高額な給与をもらっている人がいなければ困っている子どもは救われなかったもしれない。
もし、高額な給与をもらっている人がいなければ今1000人救えている子どもが5人しか救えなかったかもしれない。
そんな「もし論」を論じてもしかたないし、それぞれの法人内できちんと賃金基準がありそれにのっとての報酬だろう。
もちろん「志」なんていらないなんて極論を言っているわけではない。
ただ、「成果に対する正当な報酬」はどんな職業にだって必要であると思う。
社会は進んでいる。
NPO法人という仕組みができて、
NPO法人で働くという選択肢を示してくれた人がいる。
NPO法人に新卒で就職するという選択肢も今はある。
いろんな先輩方の努力でこの業界も進んではいるし見方も変わってきている。
でもニュースではどこかのNPO法人が事件を起こせば、「NPO」が事件を起こしたと報道され、
NPO法人で働く人のキャリアアップだって充実していない。
まだまだ今NPO法人で働いている僕らができることは多い。
それにいろんな大学生が関わっているBHだからこそこういう働き方もあるということを学生たちに知って欲しい。
BHにとって学生は
一緒に活動する仲間であり、
決算書には掲載されない貴重な財産であり、
これから社会に出て活躍する希望である。
別に学生たちにNPO法人で働いて欲しいなんて思っていない。
いろんな選択肢を知った上で職業を選択して欲しい。
選択するときに気軽に選択できるそういう社会であって欲しいと思う。
松本