選択できる喜び
10月が終わり、11月に突入します。学校では文化祭が終わりました。中学3年生が目の色を変え始め、焦りだす時期が始まります。
学習支援をやっている関係上、打ち合わせをしても、どうしても進路の話があがってきます。
学習会にはさまざまな生徒がいます。不登校の生徒、発達障害を持った生徒、経済的な理由で塾にいけない生徒、学校でやんちゃをする生徒。
うちに来ている生徒はどちらかと言うと、ストレートに何も問題なく、上がってきたというよりかは、環境面も含めて学校や家庭で、課題を持っている生徒が多いと思っています。
それは志望校によく現れます。
これからのことをイメージするには十分な成功体験と機会がないのだと思います。どうしても商業系や、工業系に集中するのです。
個別で話をすると、よくこんなことを耳にします。
・「早く自立しないといけない」
・「自分には公立にいく学力はない」
・「親にそこしかダメだと言われた。」
彼らには自分の道を自分で選ぶ選択肢すらもないのです。
もちろん本人の努力不足たという言い方も出来るかもしれないですが、大きくは生まれてきた環境によるものなのです。
・今やっていることが本当にやりたいことなのか迷っている。
・学業との両立が難しい。
・悩みすぎてしんどい。
学生のみんなはこんなことを考えたことはないだろうか。
こういう悩みがダメだとは思わない。ただ知っておいてほしい。
悩めるということは、複数の選択肢を持っているということを。
選択できるということがどれだけありがたいことなのかということを。
ある意味、自分たちの活動は、子ども達の選択肢を広げる活動なのかもしれない。
学力やコミュニケーション能力等の基礎能力身につけることはもちろん、
多様な価値観を知る機会を提供し、選択肢の幅を広げることなど、
そういうことを自分たちが活動で担っているのだと思います。
世の中では、大学での返還不要の給付型奨学金制度の検討が行われ始めました。
環境にとらわれることなく、すべての子どもたちが夢を持つことができるように。
後半戦の戦いが始まります。
(片岡)