学習会にかける想い

今日はとある自治体で学習会を実施すべく、プロポーザルのプレゼンをしにいきました。
昨年まではほとんど鶴巻職員が行っていたので、登壇することはなかったですが、
今年はほとんどのプレゼンを行い、いい経験となりました。

人前で話すのは嫌いではないですが、
手元の書面だけで、人に説明するのはなかなか難しいです。

そして、今日の自治体は以前、当会が実施していた場所でもあり、
私がコーディネーターをしていた場所でもあり、
個人としても思い入れの多い場所です。

事前にいろいろと思い返してみると、
自分はここでコーディネーターをやったからこそ、
今職員をしているのだなとしみじみと思い出しました。

採用面接でも、興味のなさそうな理事長と当時人材担当理事であった岡田職員に面接され、
一番やりたい領域は「学習支援です。」と答えたのを覚えています。

自分が担当している学習会の場所では小学生しかいなかったのですが、
ある男の子が、学校のテストで100点を取って、嬉しそうな顔で報告にきたのを忘れられません。

学校の成績はいつも下から数えた方が早かったし、
勉強なんてきらいといつも逃げていた子だったからこそ、
私の脳裏にはその姿が忘れられないのかもしれません。

自分も中学生の時に親が離婚し、高校受験ではいろいろと悩みました。
高校に入ったあとも、同級生の90%以上が「塾」に通い、大学を目指す中で、
自分は「就職」したほうがいいのではないか、とずっと心の中で悩んでいました。

自分は結局浪人をして、人よりも長い時間勉強をしてなんとか大学に入りましたが、
塾や学校外でしっかりと勉強を復習できる様な「機会」があれば、
自分の将来の選択肢は広がるのだと思います。

他の団体がどのような学習会を提案しているのかは分かりませんが、
話を聞いて、実態を見てみると、ただ宿題をみて終わりとか、
子どもが遊びにくるだけの状態になっていたりとかだそうです。

もちろん、学力は低い子が多く、
学校でも勉強面で評価された経験がほとんどないので、
自尊感情や学習意欲もかなり低い子が多いです。
そんな子の成績を伸ばそうとするのだから、難しいのは当然です。

ただ、そこに見切りをつけて、単なる居場所としての場として終わらすのは
根本的な解決になっていないのだと思います。
※もちろん居場所になることはいい現場だと思います。

今年も1年間を通して、いろいろと反省は出てきました。
また来年度に向けて改善していく必要があるところもありました。

ただ変わらないものもあります。

どんな子どもにも効く万能薬はありませんが、
「学ぶチャンスを与えたい」「子どもたちに寄り添いたい」
そんな真剣な想いで子どもに関わってくれる大学生やコーディネーターが多くいることは、
子どもたちにとって、最大限の効果を生み出す何よりの強みなんだと思っています。

なんとかすべての子どもたちに平等の機会が与えれるように。

プレゼンのときはいつもそんなことを考えながら挑みます。


(片岡)