卒業する皆さんへ

思えば、今からちょうど3年前。私は一度BHを退職し、大阪にある別のNPO法人で1年間お世話になりました。それまでBHしか知らなかった私が、その1年間で体験したことは本当に新鮮で、BHでは決して体験できないことばかりでしたし、初めて外の世界と接する中で自分に足りていない多くのものを見つけることができました。

BHに戻ることになったとき。自分の中で、なんとなく2年くらいかなと思っていました。まさか、本当にその通り2年でまた退職するとは思っていませんでしたが。1年間のブランクを経て、BHに戻るといろんなことが変わっていたと同時に、かつて一緒に活動していた仲間や後輩が起業したり、別の組織で素晴らしい活躍をしているのを見て、自分もこのままではいけないと思ったことを強く覚えています。

そんな中で、北村事務局長や鶴巻事務次長の退職があり、いつの間にか自分が職員スペースの最年長(もちろん、能島理事長はおりますが。)になる中で、もっと自分も違う場所でという思いが強くなった気がします。

先日は、BHの卒業パーティーでした。卒業生の皆さんに伝えたいことを考えていました。多くの新入生がいるBHで、卒業パーティーに出席した卒業生はわずか20名程度でした。皆さんもご存知の通り、BHはとても厳しい組織だと思います。でも、社会はもっともっと厳しい世界です。BHで素晴らしい功績を残してきた皆さんは、本当にすごい経験をしたすごい卒業生として社会に入っていくわけですが、残念ながら絶対に社会に出ると上には上がいることに気づかされます。自分では到底敵わない同僚、ライバルが必ずいます。そんな中で、どうやって戦っていくのか。どうやって、自分にしかできないことをなしとげていくのか。それを考えてください。

社会で実際に出される問題には答えはありません。いや、問題だと書かれた問題なんてありません。まずは自分の問題を探すこと。そこがスタートになるのです。

皆さんと一緒に卒業できることを誇りに思います。ご卒業おめでとうございます。