田中のおすすめミステリ

昨今、理事長、片岡君と本の紹介が流行っているようなので、流行に乗って。

先日、劇場版「イニシエーションラブ」も公開された。もともとは乾くるみさんのミステリ小説として出版された本作だが、確かに最後のどんでん返し具合はインパクトがある。ただ、どんでん返しのある作品は、「どんでん返しがある作品」として読むと当然どんでん返しがうまく機能しないわけで、そのあたりが宣伝として非常に難しい。

そういった意味で、そのような「内容をある程度伝えたうえで、十分おもしろい作品」というとなかなか少ない。近年では、「告白」(湊かなえ)がその成功作といえると思う。

少し過去に遡って、どんでん返しが鮮やかな作品といえば、以下の3作になるだろう。（かつ、どんでん返しがあると知っていて読んでも必ず騙される。）
「葉桜の季節に君を想うということ」（歌野晶午）
「向日葵の咲かない夏」（道尾秀介）
「神様ゲーム」（麻耶雄嵩）

上記3作は、どれも非常におすすめ。ただし、読後感がよくないものもあるので、その点のみご注意ください。