夏に向けて

最近の事務所では、キャンプで子どもたちのリーダーを務める学生が親御さんに向け挨拶電話をしています。事前に練習などをしているものの、やり取りの中で思わぬ質問に遭遇したときの受け答え方や言葉遣いなど、横で聞いていると「え!?そんな答え方!?」とドキドキしてしまいます(私が学生のときも同じだったのでしょう・・・)。高校までの社会との接点の少なさや、大学生活で最低限学んでおいてほしいことなど、教育のあり方について横で色々と考えてしまう最近です。
一方で、世の中の大学生の捉え方も疑問を持つときがあります。当会では、日々のイベントや施設との渉外の中でクレームやお叱りをいただきます。もちろん大きな責任問題のときには職員や理事長が対応しますが、自分たちで引き起こしたことは、自分たちで責任を持って対処するべきだと思っています。「学生はボランティア(無給)で責任はないから職員を出してください。」「学生に話しても仕方ないから責任者や職員を出してください。」と言われることがしばしばあります。この「学生だから」とか「ボランティアだから」というイメージはどこから来るのでしょうか。日本は大学生に対する見方が甘すぎるのではないでしょうか。彼らも2年生になれば立派な成人です。社会に出てもずっとこうして守られて生きていけるならそのような対応でも構わないと思いますが、社会人になれば、1つのミスで「なんとかしてこい」「責任を取れ」という世界に放り投げられます。段階を踏むことなく、いきなり「社会人」として振る舞うことを求められるのです。そして、そんな状況に心を痛めて社会人生活で挫折をしてしまう人も少なくありません。社会全体として、大学生という4年間に彼らに何を学ばせ、来たるべき日に向けどう備えるかについてはもっと考えていかなければならないことだと思います。
子どもたちや、送り出してくれる保護者の方々へ責任を果たすべく、学生たちは日々全力で企画書に向かい、職員に叱責され、学生同士でぶつかりながら準備しています。夏は当会で一番多くの学生がイベントを通して社会と対峙し、挑戦する時期です。今年も学生の本気はここまでできるということを証明していく夏にしたいと思います。(鶴巻)