不登園

昨日は「HEP送別会」、本日は「学習支援事業部会」、と久しぶりにBHの活動に触れた週末でした。学習については後日またご報告するとして、HEPについて少し触れたいと思います。
HEPで活躍していた4年生が卒業するということで、30名程のメンバーがその送別会に参加しました。中にはほぼ常時3件、トータルで6件のHEPホームスタディに従事していた強者スタッフもいます。1件でも1対1のかなりエネルギーのいる活動ですので、彼の頑張りには脱帽の一言です。なお会はHEP特有の雰囲気で、終始和やかに歓談中心の時が流れていきました。私も久しぶりに不登校支援活動について思いめぐらせる一時となりました。
実は、我が家の4歳長男も、私が育休を取得した頃から、保育園へかなり行き渋るようになりました。もちろん「不登校」と状況は異なりますが、「不登園」の予備軍といったところでしょうか。それでもあの手この手で何とか毎日通っています。時には「帰して」と泣き喚く子を無理やり肩に担ぐ姿は、周りから見れば誘拐犯のようでしょう。日々、心を痛めながら連れて行っています。普段よりコーディネーターとして様々なお母様方と話しているものの、実際我が身になると対応に頭を悩ませています。もちろん基本は「受容」の姿勢ですが。ただ気になるのはその理由です。私が育休中であることは長男には伏せています。使った湯呑を片付けるなど、家にいたという気配を消すための完全工作をし、夕食の会話にもかなり気を付けています。理由を聞いても、「行きたくない」「保育園が嫌い」の一点張り。ただ保育園では、人一倍楽しそうに騒ぎ回っている姿が毎日見られます。彼の思いを受け止めつつも、見えてきた本心。それは、単純に「保育園」より「自宅」の方が楽しいということ。育休前も平日朝夕と休日は、1対2(長男次男)の班付リーダーとして子どもと向き合う日々でしたが、育休中はそれ以上にエネルギーを注げていたのかもしれません。33歳ながら、20歳リーダーにも負けない活動ができていたと思います。子どもとの時間は全力で向き合いたいものの、なかなか難しいところです。ぜひ彼には、家庭を安心できる土台として、保育園やその他の活動などの次のステップに進んでほしいと願っています。
そう言えば、大阪市不登校支援施設におけるアンケートでも似たような話があったのを思い出します。アンケート項目「居場所のいい点」で利用者の男の子が書いたのは、「楽しすぎないところ」というものでした。彼は居場所を次へのステップと位置づけ、ただ「楽しい場所」ではなく、次に繋がる取り組みを自ら意識し過ごしてきたのだと思います。
当会の活動でも、子どもにとって良かれと思ってやっていることが、いつの間にかその子の可能性を奪うことだって有りうります。学生たちの熱い思いが一方的にならないように、常に多面的に見た上で子どもたちに届くように今後も取り組んでいきたいと思いました。我が家においても、真剣に向き合いながらも、やはり子どもの可能性を狭めないように気を付けたいと考えています。恐らく今後母親が仕事に復帰し、次男も保育園に入れば、諦めて保育園に目が向くとは予想しておりますが。(きたむら)