あけましておめでとうございます

新年あけましておめでとうございます。

新年にあたり当法人のボランティアなどに宛てて送った新年のメッセージを転載します。

〈新年のメッセージ〉
新年あけましておめでとうございます


2011年は文字通り激動の1年でした。
311以前に何をしていたのかが思い出せないほどです。
そして311以降はあっという間に過ぎ去りました。


思えば17年前の阪神・淡路大震災で被災し、同時にボランティアの活動を開始しました。
当時はまだ大学1年生でした。
その後、大学を卒業し、銀行に就職しましたが、その1年後に再び学生時代のボランティア活動の世界に戻ってきました。


そういえば1995年の阪神・淡路大震災のときに、ボランティア活動を始めるにあたり、仲間たちと1995年に生まれた子供たちが15歳になる2010年まではこの活動を継続していこうと誓い合いました。

その活動は2000年にはNPO法人となり、震災で被害を受けた子供たちだけでなく、地域の子供たちや中学生、高校生、不登校の子供たちなど
幅広い青少年にかかわる団体に成長してきました。


そして2011年。
正直なところ、これほどまでに大きな災害が再び起きるとはリアルに思ってはいませんでした。


でも、いまは違います。


同じような災害が再び起きる可能性があることをしっかりと胸に刻んでいます。


311以降、自分の働きが被災地にどのように役立っているのか、ということを考えると同時に、自分の働きが来るべき次の災害に向けて
どのような意味を持つのかということを常に考えるようになりました。


1995年当時、私は大学1年生でした。
2011年、私は35歳。
それまでの16年間、それなりの経験を重ねてきました。


ある意味において、この16年間は311のための備えであったのかもしれません。


次の災害がいつ起きるのか、それはまったくわかりません。


ただ、自分が生きている間にはほぼ確実に次の災害があるのだろうと思います。


そのときに備え、いま何ができるのか。
そのことを2012年もしっかりと考えながら、日々の働きに邁進したいと思います。


311以降、これまでお世話になってきた師匠や先輩と仕事をともにすることができました。


そのことを思うとき、次の災害が起きたときに、私は私の師匠や先輩のような働きをすることができるのか、時折、不安になることがあります。


ただ、おそらく次の災害の時は私たちの世代が踏ん張らなければならないのだろうと予感しています。


BrainHumanityでは創立以来2000人近くの大学生がその活動に携わってきました。


その関わりに濃淡があるにせよ、その数は驚くべきものです。


私たちは子供たちを支える活動を通して、私たち自身もまた成長氏、学んできました。

そんな学びを得た大学生がこれほどの数、社会に旅立っていることを心強く思っています。

社会を変えていくことは、子供たちの教育と同様にすぐに成果の出るものではないかもしれません。
地道な活動を重ねていくことによって、少しずつ変化がもたらされるのではないかと思います。


その積み重ねがある臨界点を超えたときに爆発的に変化が訪れてくるようにも思います。


私たちは子供たちを支えることによって社会を変えようとしています。


単にキャンプで子供たちと遊んだり、子供たちの学習を支えることが私たちの目標ではありません。


私たちは子供たちに多様な価値を提供することによって子供たちに多様性が生まれる社会を目指しています。


私たちが提供する遊びや学びはそのための手段でしかありません。


BrainHumanityに関わる一人一人が、その目標に向けて何ができるのか、新年にあたりそのことをしっかりと考えることができればと
思っています。


私自身もまた、自分の働きがこの社会においてどのような意味を持つのかを問い続けながら、2012年を過ごしていきたいと思っています。


今年もどうぞよろしくお願いします。


理事長 能島 裕介