14回目の1月17日

あと数日で1月17日を迎える。
阪神・淡路大震災を契機にボランティア活動をはじめた
私たちにとっては忘れてはいけない日である。


今年の1月17日はたまたま土曜日なので、
私たちの活動に参加している子ども達を集めて、
ひょうごメモリアルウォークに参加することになっている。


ひょうごメモリアルウォークというのは、
電車が寸断された震災直後の状況を追体験しながら、
西宮から神戸までのおよそ15kmを徒歩で歩くプログラム
である。


今回私たちが集めた子ども達はすべて小学生。
つまり、震災後に生まれた子ども達だ。
震災から14年が経過した今、小学生、中学生の
ほとんどが震災後に生まれている。


私たちの活動に関わっている大学生たちも
震災当時、まだ未就学であったものも多い。


彼らにとって、震災は記憶にすらない。


震災を記憶を忘れないようにと
声高に叫ばれているが、
そもそも忘れる記憶すらもたない世代が
確実に増え続けている。


もうしばらくすれば、
震災は実体験をともなった鮮烈な記憶ではなく、
歴史の教科書に出てくる一つのできごととして
とらえられるようになるのかもしれない。


だからこそ、単なる教室の学習ではなく、
実体験を伴った学び、追体験の場が
子ども達に必要なのだと思う。


小学校1年生がはたして15kmを歩けるのか。
そんな不安はあるものの、
その一歩一歩の歩みのなかから、
なにかを感じてほしいと思っている。(のじま)