カンパご協力ありがとうございました

 先月より皆様にご協力のお願いをしておりました新潟県中越沖地震被災児童支援カンパですが、皆様のご協力をもちまして、目標金額25万円満額を集めることができました。この場を借りて深く感謝いたします。

 今回いただきましたカンパは、先月21日〜24日に行われました当会主催「千刈夏キャンプ〜目指せ!!森の大富豪〜」に柏崎市在住の小学6年生5名を招待するための交通費や宿泊費、食費、保険料などに充てさせていただきました。

 今回の招待は、兵庫県三田市新潟県柏崎市の往復含め5泊6日の行程となりました。子ども達は、行きの長距離移動の疲れも見せることなく、人一倍、思いっきりキャンプを楽しんでいたようです。キャンプ終了後も、班の友達やリーダーとボール遊びやザリガニ釣り、花火などをして最後の夜を過ごしました。さすがに帰りは疲れて眠ってしまっていたようですが、思い出一杯に保護者と帰路につきました。

思い起こせば、私たちの活動は今から12年前、阪神・淡路大震災で被災した子ども達を支援しようと関西学院大学の学生達が立ち上がったことから始まりました。私たちにとって、震災はその活動の原点でもあります。今回招待できた子ども達は、被災した子どもの数に比べれば、ほんのわずかな人数ですが、一人一人の子ども達にとって、とても大きな経験になっていればと心から願っています。

 また、今回のカンパにおきましても当法人の関係者はもとより、OB・OGの皆さん、またこの夏にキャンプにご参加頂いた子どもたちの保護者の皆様など、非常に多くの方々からご支援をいただきました。私たちの活動がこうして多くの方々に支えられていることを改めて実感しました。本当にありがとうございました。

理事長 能島 裕介


■往復全行程を子どもたちに付き添った当会リーダーより

こんにちは。
今回、新潟県より5名の子ども達を当会のキャンプに無料招待した際に5泊6日の間、子ども達のリーダーとして一緒に過ごした岡本明日香です。
8月19日に新潟へ旅立ってから、8月26日に再び関西に戻ってくるまでの8日間を詳しく報告したいと思います。
かなり長くなっておりますが、どうぞ最後までお付き合いください。

■8月19日(日):1日目
朝10時頃、JR大阪駅に集合した今井(当会不登校関連事業部代表;関西学院大学3年生)と岡本(当会常務理事;神戸松蔭女子学院大学3年生)は、特急列車雷鳥(自由席)に乗り込み、新潟県柏崎市へ向けて出発しました。
車内で駅弁を食べ、金沢駅はくたか13号に乗り換えました。直江津駅に着きそこからはJR線が不通となっているため、臨時列車に乗り換えました。臨時列車が走るコト20分強、柿崎駅に到着すると、ここから先は臨時列車さえ走れなぃために、JRの代行バスに乗り換えました。
更にバスで走るコト1時間強・・17時頃に目的地のJR柏崎駅に到着しました。この日は、柏崎駅近くのホテルに宿泊し、子どもとの初対面である明日に備えました。

■8月20日(月):2日目
朝8時半。JR柏崎駅前、道中で食べる子ども達の昼食を購入し、今井と岡本は看板を持って子ども達の到着を待ちました。集合時間である午前9時が近づいてくると女の子が3人、男の子が2人、遅刻なく予定通り9時には全員集合しました。保護者の方に諸連絡をし、初めて5泊6日を共にする5人が顔を合わせました。
朝の挨拶をし、保護者の方のお見送りの中、早速代行バスに乗り込みました。
ここからは、このような長旅を初めてする子ども達にとっては長い長い道のりでした。
柏崎駅から代行バス柿崎駅へ。
柿崎駅から臨時列車で直江津駅へ。
ここで列車乗り換えの間にお弁当を食べました。
直江津駅から特急列車で高岡駅へ。
高岡駅から特急列車サンダーバード大阪駅へ。
大阪駅からJR福知山線新三田駅へ。
ここで、新三田駅すぐのレストランで夕食をとりました。
新三田駅からタクシーで関西学院千刈キャンプへ。

長い道のりを経て、この日は夜の8時頃にやっと関西学院千刈キャンプに到着。
夜も遅かったので、お風呂に入り、1つのキャビンの1階と2階に分かれて就寝。明日はいよいよ他の子ども達と合流です。

■8月21日(火):3日目午前
この日はいよいよ大規模キャンプに合流です。
千刈キャンプの朝の恒例行事「旗揚げ」に参加し、食堂で朝ゴハンを食べました。
次に1回目のキャンプデューティー(場内清掃)をし、その後はザリガニ釣りなどをして、一足先にキャンプ場を少し見学しました。11時過ぎ、いよいよキャンプの貸切バスが、センター棟前に次々と到着しました。100名以上の関西の子どもたちとの合流は、子ども達を圧倒させました。

■8月21日(火)午後〜24日(金)午後:3〜6日目
この間の3泊4日は“千刈夏キャンプ〜めざせ!!森の大富豪〜”に参加しました。西宮市やその他関西の子ども達と一緒になってオリエンテーリングやお店作り、カレー作り、出店祭やキャンプファイヤーなど企画を楽しみました。

■8月24日(金):6日目午後
16時頃、キャンプに参加していた60名程の子どもと50名程のリーダー達の乗ったバスを見送り、千刈キャンプには再び7名となりました。
賑やかだったキャンプ場が急に静かになり子ども達も寂しいと言ってました。
その日の夜には千刈リーダーと一緒に花火をし、食堂で夕食を食べ、キャビンではみんなでトランプをして遊び、7人で過ごす最後の夜を楽しみました。
花火の際にこわい話をしていたので、男の子は夜が少し怖かったようです。

■8月25日(土):7日目
いよいよ新潟に帰る日が来ました。
食堂で朝食を食べこのキャンプ3度目となるキャンプデューティーをしました。
荷物もまとめ、千刈リーダーにご挨拶をし、千刈キャンプを出発しました。
来た時とは違い、帰りはバスでJR三田駅まで向かいました。
JR三田駅では、当会職員の田中章雅さんが待っていてくれました。
JR三田駅からJR大阪駅まで移動し、そこからは来た時と同じように、特急2台、臨時列車1台、代行バス1台を乗り継いでJR柏崎駅まで帰りました。
この日は、参加者のうちの1人の女の子が誕生日だったので、朝食の際にバースデーソングを歌い、帰りの列車の中ではビーズのプレゼントを作りました。
17時、予定通りの時間に代行バス柏崎駅に到着しました。
すでに保護者の方はみんなお迎えに来ており、子ども達を笑顔で出迎えてくれました。6日前に集合した柏崎駅前に集合し、修了証、寄せ書き等を渡し、長いようで短かったこのキャンプ、最後の挨拶をしました。

■全体を振り返って
子ども達と6日間、一緒に引率をした今井悠介君とは8日間を共に過ごしました。
女の子3人は同じ小学校、男の子2人は全くの初対面。
そんな5人の選ばれた子ども達に、どんな夏休みの思い出を残せたのか、一緒に過ごした6日間で私たちリーダーはどのような影響を与えたのか。はっきりと“こんな事!”とは言えませんが、小学6年生の子ども達にとって、
新潟から兵庫までの道のり、日常とは全く違った環境で過ごした6日間は、とても刺激があり、大きく成長できた日々になったのではないかと思います。
それと同時にこの8日間は、私たちリーダーも大きく成長させてくれました。
今回、この5名の子ども達がこのキャンプに参加したのは、新潟中越沖で大規模な地震があったからです。この地震で被災した子ども達にとって、地震という出来事はとてもショックの大きなものであり、これから先もずっと、子ども達の心の中には残っていくものだと思います。
そんなイヤな出来事を思い出す時に、今回のキャンプで経験した楽しい出来事を一緒に思い出す事が出来たら、とても嬉しいと思います。

岡本明日香