今日は日曜日ですが

 昔の軍歌に「月月火水木金金」といったタイトルのものがあったが、最近の事務所はまさしくその通りである。土曜も、日曜も、お盆も関係なく、事務所には誰かがいて、誰かが働いている。それも朝から深夜まで。時には24時間営業の日も珍しくはない。 たまに学生たちはなぜそこまでがんばるのか素朴な疑問を感じることがある。でも、自分の学生時代を振り返れば妙に納得したりもする。そういえば、事務所がなかった私の現役時代には、友達の家に泊まったり、深夜までやっているファミリーレストランにたむろしたりしながら、夜な夜な仕事をしていた。 金銭を対価とする労働者にとって時間は商品にしか過ぎないが、目標の達成を目指すプロフェッショナルにとっては、目標の達成こそが目的であり、そのための時間は度外視される。それは、一流と呼ばれる職人たちが作品の完成のために細部にまでこだわり、完璧を追求する姿と似ている。学生たちもそんなプロフェッショナリズムに少しだけ犯されてきているのかもしれない。 学生たちが未熟だといわれるのは、もしかすると社会が学生たちに最後まで達成させることをしてきていなかったのではないか。学生たちもそんな社会の状況に甘えてきたのではないか。この社会のシステムが学生を未熟なものとしての役割を与え、それを演じさせているのではないか。そんな疑問が沸々とわき起こる。 でも、この組織にはそんな環境はなく、ひたすらに厳しい。そんな場が、この社会にもっとたくさんあってもいいと思う。(のじま)