三次元アリ

社会課題でも些細な問題でも世の中にはいろんな問題や課題がある
たまに問題がおきると、自分には無理だとか、その問題がいかに問題で
あるかとかその問題の解決が不可能だとかという主張を聞く。

まず、大切なのはなにが問題かということをきちんと認識することだろう。
問題には必ず原因がある。
その原因がわかれば問題を解決する方法もわかる。

重要なのは問題の大小ではなく、その問題や課題に対して取り組むかどうかなのだろうと思う。
取り組めば1歩進むし、取り組まなければ0歩だ。

漠然と無理とか想像でできないとか自分の力ではどうしようもないとか
そんな感想じみたことを聞いているのではないし、
問題を人に共感することを目的にしているわけでもない。

飛行機は空を飛んだし、
人は宇宙に行ったし、
遠くの人と映像を見ながら会話もできるようになった。

もしかしたら誰が答えや物を与えてくれるのかもしれない。
待っていたら誰かがその問題を解決してくれるのかもしれない。

でもいつでもだれかがなにかをくれるわけではない
いつかのタイミングで自分自身の力で切り開かないといけない時が来ると思う
今はその時じゃないのかもしれない。
でも、差し迫ったその時よりも自分で気づいたその時のほうが何倍も素敵だと思う。

宇宙兄弟という漫画で宇宙飛行士の野口さんが話された講演の一説がある。

これは野口さんが「なんでわざわざ宇宙に行くのか」という話をした時の一説だ

地球には色々問題があるよね。
環境問題だったり、
人種の問題だったり、
それから経済の問題だったり。
色々な問題があるけれども、
では、なんで宇宙に行かないといけないのか?
僕はそういう時に、一つの例え話をします。

みなさんは自分をアリだと思ってください。
ここに一本の線を引きます。


まずは、自分を線の上を前後だけにしか歩けない
「一次元アリ」だと思ってください。

そこに、僕が石を置いたとします。
そうすると、「一次元アリ」は前に進むことができません。
「一次元アリ」にとって、世界の終わりです。

そこに、前後と左右に移動することができる
「二次元アリ」がやってきます。

「二次元アリ」は、その小石を見て言います。
“横に回っていけばいいじゃないか”と。
そうして二次元アリは、小石を超えて先に進むことができます。

歩いていくと、今度は横方向にも
ずっとつながっている壁があったとします。

「二次元アリ」は困ります。
このままでは壁の向こう側には行けません。
「二次元アリ」にとって、世界の終わりです。

そこに今度は、前後と左右と上下にも行ける
「三次元アリ」がやってきた。
「三次元アリ」は、その壁を見て言います。
“乗り越えればいいじゃないか”と。

そうして三次元アリは、壁を超えて先に進むことができます。
新しい世界を進むことができます。

目の前にある問題を横や上や下いろんな角度から見ると気づくことがあるんじゃないか
どんなに絶望的で無理だと思う壁でも角度を変えれば簡単に登れるんじゃないか

僕らは目の前にあるとある問題を1つの角度、自分の知っている知識からしか考えないで、
できないとか無理だとかという結論を出していないだろうか

なんでできないことばかり考えてできる方法を考えないのだろうか
誰かとの会話を無意識にシュミレーションして勝てないと思ってないだろうか

せっかく時間を使うのであれば、前に進む方法を考えたい。

困難にぶつかったときに、あぁー無理でなく、どうすればできるのか、
誰が得意か、どんな本を読めば、どんな風に調べればできるようになるのか
そんな風な思考をしてほしい。

誰かとの会話で言い負かされるのであれば想定できるすべてのパターンを解決して
120%くらいで期待に応えればいいと思う

時間は公平で、限られていて、未来にしか残ってないのだから、
無理と決めつけて時間を過ごすよりも、できる方法を考えて時間を過ごして欲しいと思う。

松本