歩いたことのある道

あ、あの道歩いたことがあるな

学生を見ているとそんなことを思うことがある。
昔、自分が通った道を今別の人が歩いている。

ふと、昔のことを思いだした。
僕は大学3年生のはじめに企画管理者資格を取得した。
プレーヤーからマネージャーへの転換の瞬間だ。
特に師匠もいなかったのでマネジメントのやり方もわからなかった。
いろんな本を読んだりした。でも実技は全く違った。

だから関わっている中で「こうすればよかったな」と思う瞬間が多かった。

チェックの時はどれくらい怒ればいいのだろう
この子たちはどうすれば成長するだろう
あー言い過ぎたな
とか思うことがよくあった。

2回目のイベントに企画管理者として関わったとき、
1回目のイベントの総責と同じ関わりをして失敗したことがあった。

その総責をしていた彼とはイベント後にかなり険悪な関係となった。
僕が言い過ぎたのもあったし、なぜ怒っているのかを説明しなかったことが原因だろうか
今となってはわからない。
そこから1人1人の総責に合わせたか関わりをしないといけないことを学んだ。
相手は1人1人違うのだから、関わる自分も毎回それに合わせて変化させないといけいのだなと。
あの頃派遣をしていた本部へは本当に探り探りに関わって申し訳ないなと思っている。

教えるということは教えられることが本当に多いなと思う。
そして、一緒に歩いているという関わりが本部と関わるという中で大切だなと感じた。
一緒に歩いている感覚が本当に大切だと思う。
それは年齢の近い大学生が大学生をマネジメントしているからこそ生まれる感覚なのかもしれない。
少し彼らと年齢が離れてしまった今、その感覚を持つことも相手に持たせることもなかなか難しい。

さて、企画管理者をしていてうれしかったこともいくつもある。
前年の本部が翌年の本部のために企画管理者を買って出てくれるのもうれしかったし、
始まる前はめちゃめちゃ嫌がってたのに、イベントが終わったら泣いて終わりを惜しんでいた子を見るのもうれしかった。

一番うれしかったのは、
卒業の少し前に、2回目の企画管理者で関わった総責の子と一緒に企画管理者をすることがあった。
そのイベント後に彼が言った。
「企画管理者という立場になってはじめてわかりました。あの頃なぜあんなに厳しいことを言われていたかを」
僕は卒業前に心の突っかかりがなんとなくとれた感じがした。

今、いろんな大学生が僕が大学生のころ歩いた道を歩いている。
きっと僕も過去に誰かが歩いた道を歩いていたのだろう。

どんな経験でもなにを学ぶかで経験は変わってくる。
だからいろんな学びを得て欲しい。

松本