チューター養成研修を終えて

当会では行政からの委託を受けて、生活保護世帯の子どもたちの学習支援事業をしています。先週末は学生チューターの研修でした。
私からは生活保護の仕組みや学習指導法について、ゲストとしてChance for Children代表理事の奥野さん(学生時代の後輩ですが、立派に代表理事を務めています)に来てもらい、貧困問題についてワークも含めた講演をしてもらいました。
私が生活保護について話すなんて1年前には考えられませんが、担当になって現場で知って、調べて、こうして伝えたい思いが出てくるのだなと思います。
不正受給を糾弾する前に、もらうべき人が全然もらえていないことこそが大きな問題だということを知っているか。
生活保護は生死の瀬戸際で命を守るものであり、受給することはなんの恥でもないことを知っているか。
事業の性質上参加する学生は決して多くはありませんが、知識を持った人が1人でも増えて、周りに困っている人がいたら申請を薦めることができれば、身近な命が救えるかもしれません。奥野代表の話も、普通に生活していたら気づきにくいことです。
問題解決の方法はそれぞれ一長一短があり、私もこの学習支援という形が支援形態や予算として最も合理的かつ効果的なのかということについては悩む部分もありますが、まずは何もやらぬよりは足を動かしながら、学生と一緒に目の前の子どもたちに少しでも何か力になれるよう結果を出していきたいと思います。(鶴巻)