NPOマネジメントフォーラム参加

先週は3泊4日で内閣府主催のNPOマネジメントフォーラムに参加してきました。

イギリス、ドイツ、ニュージーランド、日本の青少年、障害者、高齢者に関わるNPOスタッフの方々が揃って、ディスカッションをしました。私が参加したトピックは「社会のニーズにあった新規事業」というものでした。


英語で議論を繰り広げる鶴巻。鶴巻さんって英語ぺらぺらなんですね!(壊滅的な嘘)


「チーム発足」「計画立案」などセクションを分け、ひたすら重要なことを挙げまくり議論。一番右の通訳の方は「超人」という称号を与えたいくらいです。通訳ってすごいですね。

最後には、内閣府への宣言文を作成し、宣言する役目を果たしました。

まるでオバマみたいですね!以下宣言文を紹介します。

NPOにおける新規事業の大切な視点は、まず、第一に社会的ニーズの正確な把握が挙げられる。事業における対象は誰なのか、どのようなサービスを提供するのかを明確にし、またそれが団体の理念に沿っているかという点においても確認する必要がある。
次に計画立案の際には、新規事業に求められる能力、経験、性格などを考慮したメンバーを揃え、それぞれの強みが遺憾なく発揮できる環境を作る。そして現段階で考えうる到達目標や業務をできる限り具体的に設定する。その際には、事業メンバー、ボランティア、資金提供者や他のNPOパートナー、利用者を巻き込み、すべての意見に耳を傾け、共通認識の上で決定する。それは、新規事業は既存事業以上にニーズの発掘や把握に細心の注意を払い、それを充分に計画立案に反映させる必要があるためである。実際に事業を進めていく際にも、利害関係者と協働関係を作り、全員が当事者意識を持つことが事業の過程と結果をより強固にするものと考える。一方で、新規事業は利用できる情報や知識が限られているため、常に開かれた意見交換を行い、分析、検討、評価をしながら必要に応じて柔軟に変更や修正を加えて進めていくことも重要である。
事業の実施に関しては、成果や結果に責任を持つことが大切である。NPOにおいて、事業の成果は定量的なものに加え、定性的な面も含まれる場合が多々ある。いずれにせよ、事業の影響や成果を定量的、定性的に証明する術を持つことが重要である。なぜならば、その証明によって社会的な信用や信頼を得て、団体や事業が持続可能な運営をしていくことが、社会課題に取り組むものの責任であり、NPOに求められることであると考えるからだ。


議論をして、宣言文を作って分かったことは、当法人の学生を動かすマネジメントはかなりよくできているということです。今回5つのステップ(「チーム発足」「目標設定」「計画立案」「実施」「評価」)で議論をしてきましたが、実は学生たちはかなり高いレベルでこの5つのステップを踏んでいるのです。ただ、今問題なのは、仕組みだけが存在しやらされ業務になっている側面もあり、何のためにそれをやるのかをうまく伝え切れていないことです。もちろんボランティア本人が仕組みの本質的な意味に自分で気付くことが理想かもしれませんが、やはりこちらから説明責任を果たすということは今以上に意識していかなければならないと感じました。
宣言文に関しても「これが全部大切だってことは誰だって分かるよ!」という内容のものかもしれません。ただ、私たちはその理想に近づく努力をしているのでしょうか。理想が見えているのなら、少しでもそこへ近づけるように試行錯誤していきたいと改めて気の引き締まる思いです。

運営スタッフの皆様、参加者の皆様、貴重な機会を本当にありがとうございました!(つるまき)

一番最初に発言し、中盤は死んだふりをして締めに全部持っていこうとするマーカス(右から2人目。ドイツ人)。ドイツの高田純次と呼ぼう。