最近のNPOをめぐる社会的風潮について

 今日の朝から兵庫県NPOと行政の協働会議が行われた。いくつか議題があってのだが、そのなかで兵庫県参画協働課のNPO法人担当の課長補佐よりNPO法の運用指針についての説明があった。これまで特に基準などもなく、書類さえそろえば認証されていたNPO法人であったが、その認証に際して、一定の基準を定めようというものである。 法である以上、その解釈には一定の基準が必要であることは、当然であるが、その内容については、まだまだ不十分というか、あまり適正でないものも含まれているように思う。 最近では、暴力団に関連したNPOや詐欺まがいの行為を行っているNPOなどによる様々な事件も報道されている。先週の週刊新潮には「インチキNPOが多すぎる」という記事も掲載されていた。社会的には、「NPOはあやしい」とか「NPOの管理監督をもっと強化すべきだ」といった風潮になってきているのかもしれない。 しかし、NPO法の制定過程を鑑みれば、その設立に際しては、行政による過度の干渉を抑制しようと法が定めているわけで、その背景にはNPOの善し悪しについては市民自身が判断すべきだという考え方が流れている。 「NPOだから善」だとか「NPOだから悪」だとかいった安直な考えは、冷静に考えれば誰しもそれがおかしいことに気づくだろう。「NPOには善なものの、悪なものもある」そう考えることのほうが、健全な社会であるように思う。(のじま)