キャンプ最終日

 ついにキャンプ最終日。今日は朝からあいにくの雨。朝食後には、晴れてきたのだが、午前中のプログラムが走り回るようなものだったため、転倒などの危険性を考慮し、雨用のプログラムを実施する。実際、場所を下見にいった丸本実行副責任が走ってみたところ、激しく転倒。身をもって危険性を示した。 子どもたちは、室内でTシャツづくり。思い思いにTシャツに絵や言葉を書いていた。昼食のあと、キャンプ初日に撮影した写真を使って、記念品を作る。そして、修了式。 その間、スタッフらは、膨大な資材の運び出し作業に追われていた。それらの資材は、およそ車5台分。何度もゴミ処理業者や事務所を往復して輸送した。 そして、子どもたちはバスに乗り、一路、宝塚へ。17時ちょうど、予定通り解散。一人の子どもが強いホームシックで2日目夜に帰宅した以外は大きな事故もなく、無事、キャンプが終わった。 子どもたちが保護者の方々に迎えられ、それぞれ家路についたあと、解散場所ではスタッフやリーダー達が号泣していた。私は、何度もキャンプに来ているがこんな光景を見たのは初めてだった。別に泣くことがよいことだとは思わないが、それぞれにいろんな想いを持ちながらこのキャンプに臨んでいたことが伝わってきた。 今回のキャンプは、スタッフの働きがめざましかった。企画のこだわりや現場での動き、そのどれをとっても過去に例を見ないものだと思う。 もちろん課題も数多くある。こだわりのなかで周囲や自らの力量を十分に理解していなかった側面もあった。理想を追い求めることのなかで、自分たちの能力を度外視して、周囲に迷惑をかけるようなこともあった。特に、千刈キャンプのスタッフやリーダーには、本当にお世話になったし、迷惑もかけた。理想を追い求めること、そしてそれを実現する能力を持つこと。それはつまり、私たちBrainHumanityの名の由来でもある。 繰り返すが、ほんとにみんながんばっていた。精一杯の知恵と力を出してがんばっていた。その姿を見て、素直にうれしかった。だからこそ、一人一人が次のステップに向けて、歩み出してほしいと願っている。1年生が多くて心配されたキャンプだったが、1年生だからこそ可能なキャンプだったとも思う。経験を重ねれば、とかく妥協を生む。このキャンプの細部に至るまでのこだわりと、がむしゃらな努力は、経験がないからこそ可能だったと思う。その姿勢を、いつまでも保ちながら、自分の理想を実現するための能力をさらに伸ばしていってほしいと思う。(のじま)