不愉快な出来事

 詳しくはここで書けないのだが、当会が支援していたある学生ボランティア団体の会合が今日あった。そのボランティア団体は、まだ設立準備の段階であったが、当会のスタッフがその代表となり、当会がその設立の支援を行っていた。 しかし、今日の会合で、大学の教官があらわれ、そのボランティア団体は、大学の所管であるので、外部の者の参画はご遠慮願いたい、とのことであった。私たちは、その大学の教官から求められて支援をしていたにも関わらず、そのような対応がされたことに、不快感を感じた。 そして、同時に、その大学側の対応に本質的な疑問を感じた。どのボランティア団体も、それぞれミッションの達成に向けて活動している。つまり、ミッションの達成が、その団体の存在理由でもある。だからこそ、それぞれの団体はミッションの達成のために、可能な限り様々な手段を用いる。その一つが、他団体との協働である。 どの組織も、どのボランティアもその能力は有限である。しかし、ミッションを達成するために、それぞれの足りない部分を補うような協働が求められる。それぞれの能力は有限であっても、つながることのなかでその能力の幅は無限となる。それがボランティアが持つ潜在的な力である。 しかし、今回の大学側の対応を見ると、すべて大学内で完結させようとする姿勢が見られる。その背景には、大学の面子や思惑があるのだろう。ただ、そのような組織がボランティアとしての能力を発揮できるかはなはだ疑問である。 ミッションを同じくするものがつながること。それはシェアや利益の追求を目的としないNPOだからできることである。でも、大学のような官僚組織のなかで、そのようなことを期待するのも無理なことかも知れないが・・・。 ただ、願うべくは、それに関わる学生の思いや時間や労力が、無駄なものとならないことだ。(のじま)