何が最適なのか

最近4回生から「内定決まりました」「就活終えました」と報告をしてくれる機会が増えた。
もちろんまだ頑張っている人もいるし、これから公務員や教員の試験を受ける人もいる。

学生と接する機会が多いからか、就職に対して相談に乗ることも多い。特に3回生とかだと、これから就活に向けてどうしたらいいのかと悩んだり焦っている人も多く、どうすればいいのか分からないと話す人も沢山いる様に感じる。

そうやって相談してくれるのは嬉しいが、自分は学生時代、教員志望で、就活をしていないので、これといっていいアドバイスは出来ていない。
ただ、学生時代から「就活」という分野で自分が考えていたことを、まとめて書いてみようと思う。

正直自分も学生の時は、みんなと同じ不安を抱いていた。なので、3回生から学校インターンに応募してみたし、教員採用試験に向けて、学内の教員採用試験講座なんかも受けてみた。経済学部だったので、教員1本という人は少なかったから、なおさら不安も強かった気もしている。

だからこそ、横で同期が「就活」をしていることが有る意味、客観的にみれていたのかもしれない。当時は何でみんながそんな必死なのかが分からなかった。

教員だと、1年目で上手くいかなくても、講師で実践を積んで、来年受けるという選択肢があったからかもしれないが、自分が本当に行きたくない企業を行きたい企業だと後付けで理由を考え、台本を作成していることが滑稽に思えた。もちろんお金はほしいと思うのは当然なので、「収入」「福利厚生」などの労働条件を追い求めるのは分からなくはないが、「働きやすい環境」とか「やりたいことをさせてくれる」など不明瞭でしかないものを真顔で追い求めることにばからしく感じた。

友達や担当の先生からは、一度企業に入ってみたらと言われたことも有るが、当時はそんなことを考えていたからか、黒服集団になることは本能的に拒否していた。

大学のゼミでは、「労働条件・労働環境・過労死」などを専門に扱うところだったので、各国の労働条件とかが載った資料をよく見ていた。その時におもしろいなと思ったのがデンマークスウェーデンの転職回数だった。

その回数がなんと6回。

デンマークでは、国民の労働人口の約3分の1が1年間に転職するということになる。当たり前かもしれないが、働きやすさなんて、実際に働いてみないと分からない。実際にやってみて、挑戦してみて、肌で感じてみて、働きたいところを探すことが本当に大事なのだ。

スウェーデンの若者が就職する際に大事にしているポイントで「収入」と答えるのは、日本よりも高い数字になっている。別に損をしていたり妥協をしている訳ではない。

就職活動を適当にやれという訳ではないが、そこに長い時間投資をするくらいなら、大学生活という貴重な時間でもっと後々、人生で自分の糧になるようなものに尽力すべきだと思う。

言いたいことがよく分からなくなってきたが、結論、就職活動をそんなに切り詰めずに、楽に自分らしくやってほしいなということになるのかな。就職活動が人生を決める事なんてないし、もし仮に失敗しても、またやり直せばいいんだと。その時、その場できちんと最適なことを判断していけばいいし、判断できる力を養って欲しいと思う。

自分もNPOという職種で働きだして、約3年がたった。業務量はかなり多いけど、それはどこの企業で働く同期も変わらないと正直思う。
(自分よりも長い働いている人なんて沢山いるし、自分よりも低い賃金の会社で働く人も結構いる。)もっとNPOという職種を学生達に分かってもらえる様にしていくことも自分たちの役割なんだと最近よく思う。学生時代でも社会に出てからでも、自分で感じたものを形にしていくことは必要なので、そんな時の1つの選択肢にNPOという職種が入ってくればいいなと思う。(職員の年収は常務会資料を漁れば出てくると思うので、暇な人は是非)より精進していこう!!

(片岡)