生活保護世帯の子どもへの学習支援

このところいくつかの自治体から生活保護世帯の子どもを対象にした学習支援事業について問い合わせが相次いでいます。
以前から私たちもChance for Childrenなどの取り組みを通じて訴えているように、生活保護世帯の子どもは成人後も経済的に厳しい環境に置かれ、結果として生活保護を受給せざるを得ないという、いわゆる「生活保護の世代間連鎖」が起こっています。また生活保護に限らず、経済的に厳しい状況の家庭の子ども達は十分な教育を受けることができず、低所得な仕事に就かざるを得ない「貧困の連鎖」の問題もあります。
そのような状況を踏まえ、厚生労働省は「生活保護受給者の社会的な居場所づくり支援事業」を開始し、各自治体に対して予算を交付して生活保護世帯の子ども達に対する養育相談や学習支援などの支援を行っています。
当法人でも神戸市の委託を受け、神戸市灘区で生活保護世帯の子ども達を対象にした学習教室の運営を行っていますが、同様の取り組みをしたいということで、いくつかの自治体から視察や相談などを受けています。私たちとしては、こうした事業が各地に展開され、生活保護世帯の子ども達の学びの場が整備されることは非常に喜ばしいことだと考え、積極的に協力していきたいと考えています。
また、同時に各地域の民間教育事業者の教育力を活用した学校外教育バウチャーの普及についても当法人から独立した一般社団法人チャンス・フォー・チルドレンと協力しながら、推し進めていきたいと思っています。

当法人の子どもの貧困に関する事業
http://brainhumanity.or.jp/hinkon.html

厚生労働省生活保護受給者の社会的な居場所づくり支援事業
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001kwp0.html