大変な世の中に

 先日、当会が今後取り組もうとしている「貧困層へのプログラム提供を通じ、親の経済格差による、子どもの教育格差の連鎖を断ち切るためのモデル事業」について書かせていただきました。現在、経営戦略会議や各事業部と話を進めていますが、世の中は私たちの想像を遙かに超え、深刻に、また急激に悪化しているようです。もう当会も、中長期のビジョンと言っている場合ではなくなってきています。

 最近の厚生労働省の発表では、生活保護を受けている人が昨年11月時点で、160万人近くとなり、1960年代半ばの水準まで増加したようです。高齢者に加え契機悪化により職や住まいを失う人が増えたことなどもその一因とみられています。

 なお、東京・板橋区の調べでは、「生活保護を受ける世帯の中学生の不登校発生率が、生活保護や就学援助を受けない中学生の4・8倍に上ることが、東京都板橋区の調査で分かった。不登校は学校嫌いが原因とみられがちで、国も家庭の経済状況との関連を調べていない。低所得も大きな要因とわかったことを受け、都内の一部自治体は、生活保護不登校児童生徒を支援する事業を始めた。国も背景分析や支援が求められそうだ。」とあります。まずは近日、当会不登校関連事業部のスタッフと会議を持ち、より早い対応をしたいと考えています。(きたむら)