青少年愛護審議会

今年度から兵庫県の青少年愛護審議会の
委員に就任しました。


この青少年愛護審議会というは、
県の青少年行政について審議を行うもので、
大学の先生や弁護士、実務者などで構成されて
います。


今日はその第2回全体会議でした。


いまこの審議会でホットなテーマになっているのは、
青少年をとりまくインターネット環境についてです。


兵庫県としては、携帯電話やネットカフェなどで
青少年が自由にネット接続できる状況を
なんとかしたいと考えているようです。


確かにネットの世界では、
出会い系やわいせつ画像など青少年にとって
望ましくない情報が氾濫し、
学校裏サイトなどがいじめの温床になっています。


そのような状況なかで、県としては
フィルタリングの導入を推進しようとしています。


ただ、問題点はフィリタリングの精度が
まだまだ十分ではないという点です。


一部の有害情報がフィルタリングをすり抜けてしまうことは
技術的にやむを得ない部分もあるとは思いますが、
その反面で有害でない情報がフィルタリングにより
制限される可能性も否定できません。


もしかりに青少年のネット接続環境において
フィルタリングを全面的に導入しようとするのであれば、
有害でない情報がフィルタリングによって制限される状況は、
なんとしても改善されなければならないと思います。


行政が意図的でないにせよ、
有害でない情報へのアクセスを制約するような状態は
青少年の知る権利や表現の自由などの観点からも
重大な問題が潜んでいるように思います。


そして、そもそもの問題として
フィルタリングの導入によって青少年の健全な育成を
促すことができるのか、
それもきっちりと考えなければならないことがらです。


単に有害情報へのアクセスを困難にさせるだけでは、
本質的な問題の解決にはならないと思うのです。(のじま)