朝日新聞に過去参加者の「声」

今朝の朝日新聞の「声」欄に、ワークキャンプの参加者である高校生の投稿が載っていました。

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「物ごいされて頭真っ白」

貧困について深く考えさせられる経験をした。

私は過去二回、海外でボランティア活動に参加した。最初はマレーシアへ植林のため、二回目はフィリピンへ住宅建設のためだ。その二回目のことである。現地の人の案内で貧困地域の実態を見た帰りに、買い物時間が設けられた。「買い物」と聞いて浮かれた気分になった私は、おみやげを物色していた。その時、5、6才の女の子が私たちに近寄って来て両方の手の平を合わせて差し出した。みすぼらしい服装から見て、路上生活をしているいわゆるストリートチルドレンだった。物乞いをしているのだ。思いもかけないできごとに私の頭は真っ白。どうすることもできず、ただただ見てみぬふりをしてその場を切り抜けた。

こんな子供たちがこの世の中にたくさんいることは聞いて知っていた。しかし実際にであうと、今までの考えを覆された気になった。やっぱり自分のどこかで、「ひとごと」だと思っている部分があったからだ。

私は訴えたい。この子供たちのためにも、貧困をなくす努力をしなければならないと。
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私たちが高校生にこうした機会を提供しているのは、高校生自身が成長することはもちろん、彼らが気づいたことや感じたことが、同じ世代の友だちに伝えられていくことも大事だと思っています。彼女のこれからが楽しみです。(たつみ)