小学生に講演する

今日は、尼崎市立小園小学校の6年生130人あまりを対象に、「総合的な学習」の一環として、講演を行った。テーマは「国際」。当会がやっているワークキャンプなどの活動を踏まえて、いろんな国の状況などについて話して欲しいという依頼だった。社会人や、大学生などには何度も講演や講義を行ったことがあるのだが、小学生に講演をするのは、生まれて初めての体験で、なかなか緊張した。私が、キャンプやサタプロで見ている小学生達は、みんなやんちゃで、彼らが講演を聴く姿は、全く想像もできない。
そんな緊張感のなかで、講演に臨んだわけだが、実際はみんな静かに、そして真剣に私の話に耳を傾けてくれた。ほかの大学生や社会人よりも、その目は真剣だった。初めて聞く途上国のことが、彼らには新鮮だったようだ。講演の終わりに質問の時間があったのだが、多くの子ども達が、たくさんの質問をしてくれた。しかも、話の核心をつくような質問であったり、答えに窮するような難しい質問だったりした。「NPOとNGOの違いってなんですか」「なぜ貧しい国ができるんですか」「外国の人たちと交流するためには、なにが必要ですか」なかには、「給料はいくらですか」といった質問もあったが、小学生達が、これほどまでに好奇心に満ちあふれ、しかもいろんなことを積極的に吸収しようとしていることに、正直、驚き、また感動した。この子達の中から何年後か、何十年後かはわからないが、広い世界のなかで働く若者が登場してくるのかもしれない。
講演のあと、一人の男の子が私のところに近づいてきて、一言こういった。「かっこよかったですよ」どこへ行っても、誰に話してもこんなことを言われたことがなかったので、かなりうれしかった。
こんな子ども達なら、また何度でも話をしたいと強く思った。講演のあと、担当の先生から「尼崎には44の小学校がありますから、全部を回ってくださいよ」と冗談ぽく言われた。私も冗談ぽく返答したが、内心、それもいいかなと本気で思っていた。(のじま)