信じられない箱物行政!!

 別に行政の批判ばかりをすることについては、批判的な私ですが、今日はあまりにも驚いたので一言。 今日は、京都のとあるNPOの代表にだまされて、「青少年の労働問題に関するフォーラム」とやらで、パネリストを行うことになり、京都府精華町にある「私のしごと館」というところへ行ってきた。 大阪から電車に揺られることおよそ40分。着いたのは祝園という駅。駅を少し離れれば、周囲はのどかな田園風景などが広がりつつも、最近、開発されたような集合住宅などが散見されるような町。タクシーで10分ほど走るとその「私のしごと館」が見えてくる。タクシーの運転手さんが、「あれがしごと館ですよ」と教えてくれる。遠くから見ても、一目でわかるような巨大な建造物。少し小高い丘の上に立っているからかもしれないが、その存在感は周囲の雰囲気とはあまりに不釣り合いで、パルテノン神殿を思わせる雰囲気。運転手さん曰く「総工費は500億円を超えているらしいですよ。」たしかに、地価の安い場所とはいえ、あの建造物を建てるためには、相当の予算が必要であっただろう。 その施設では、主に青少年を対象に、職業体験や職業適性診断などができるという。確かに、若年層の労働問題は日に日に大きくなっている。しかし、この京都の片田舎に、こんな巨大な建造物を建てることによって、その問題はどれだけ解決されるというのだろうか。 総工費が500億円だとすれば、国民一人あたり、およそ400円強の費用を税金という形で負担していることになる。あの辺鄙な場所にある、あの施設に一体、どれだけの人が来るというのだろうか。おそらく、関西圏に住む多くの納税者達ですれ、その存在自体も知らないだろう。でも、北海道の住民も、沖縄の住民も、みんな一人あたり400円を負担している。なんだか、費用対効果の発想が、どこにも見えてこない。もうすこし、ましな税金の使い方はないのだろうか。(のじま)