震災を振り返る

 今日はあの震災から8年。私達は1.17ひょうごメモリアルウォークに参加した。 今回の私達の任務は、出発式での司会と炊き出し、さらにゴール地点での展示であった。スタッフは昨日から事務所に泊まり込み、今日の早朝5時30分に事務所を出発。メモリアルウォークの出発地点である西宮市役所前へ。途中、5時46分を迎え、車を一時停車し、黙祷を捧げる。周囲はまだ真っ暗。震災の時の様子を思い出す。 その後、市役所前で紅茶とココアの炊き出し。集まった参加者には、温かい飲み物は大変、好評であった。出発式に出席される井戸兵庫県知事、山田西宮市長などとも挨拶を交わす。 そして、出発式。出発式では当会の加藤前理事と安田執行役員が司会を務めた。寒さのためか、やや固くなっている雰囲気ではあったが、知事とのインタビューなども難なくこなす。今回は当会の提案で、単なる挨拶ではなく、知事の生の声を伝えるためにインタビュー形式をとることになっていた。知事も学生との掛け合いに快く応じてくださり、かなり人柄が伝わってきた。 そして、ウォーク。当会スタッフもHAT神戸まで15kmの道のりを歩く。途中、知事とご一緒させていただき、様々な話をする。とても気さくな方で、学生達も喜んでいた。 そして、HAT神戸でゴール。さすがの若者達もかなり疲れた様子。というのも知事の歩くスピードが非常に速かったから。そして、私達は展示ブースへ。展示ブースでは海外の被災地で活動している被災地のNPOの紹介などを行うとともに、今春当会が実施する高校生によるインド西部地震復興ワークキャンプにむけて、来場者の方々に千羽鶴を折ってもらうなどのコーナーも設けた。高齢者の方々や子どもたちなどが大勢集まり、みんな一生懸命、折り鶴を作ってくれた。 正午前からは追悼の集いが始まる。正午にあわせて黙祷。およそ30秒くらいであったが、この8年間のことが、いろいろと思い出された。そして、ご遺族や知事の挨拶などがあったあと、子どもたちによる合唱が行われた。曲名は「しあわせ運べるように」これは震災直後、吾妻小学校の音楽教諭であった臼井さんが作られた曲である。ルミナリエの点灯の際などにも流れるこの歌は、震災の時の思いを新たにさせてくれる。今日もこの歌を聴きながら、自然と涙がこぼれてきた。 ==============================「しあわせ運べるように」作詞・作曲:臼井真 地震にも負けない 強い心を持って亡くなった方々のぶんも 毎日を大切に生きてゆこう傷ついた神戸を もとの姿に戻そう支えあう心と明日への 希望を胸にひびきわたれ ぼくたちのうた生まれ変わる神戸の町に届けたい わたしたちのうたしあわせ運べるように地震にも負けない 強いきずなをつくり亡くなった方々の分も 毎日を大切に生きてゆこう傷ついた神戸を もとの姿に戻そうやさしい春の光のような 未来を夢みひびきわたれ ぼくたちのうた生まれ変わる神戸の町に届けたい わたしたちのうたしあわせ運べるように届けたい わたしたちのうたしあわせ運べるように==============================震災から8年。私達はがむしゃらに動いてきた。時として、その忙しさのなかで原点を忘れることがある。でも、あの震災は忘れてはならない多くの教訓を与えてくれた。なんだか、今日、この歌を聴いて、少しだけ新鮮な気持ちになれた。(のじま)